未成年のパチンコ防止を要請 受動喫煙対策も

高松あすなろの会と依存症問題対策全国会議は2日、パチンコホールへの18歳未満の入店や、店内でおこる受動喫煙について、パチンコ業界団体および県警本部、県知事に対し、防止対策を要請しました。

なお、本件は朝日新聞・産経新聞などにより報道されました。

要請書全文を次に示します。

業界団体への要請書

  • 香川県遊技業協同組合 様
  • 2012年7月2日

パチンコホールへの18歳未満入店防止と受動喫煙防止への対策を求める要請書

  • クレジット・サラ金被害者の会=高松あすなろの会
  • 依存症問題対策全国会議 事務局長 弁護士 吉田哲也
要請の趣旨

香川県内のパチンコホールにおいて18歳未満の入店を防止し、受動喫煙防止のための必要な措置が具体的に講じられるよう要請します。

要請の理由

私たちは、パチンコなどが原因でギャンブル依存に陥り、多重債務を抱えた人たちの相談と救済にあたってきました。最近の特徴は相談の中に占めるパチンコやギャンブルが原因での借金の割合が40%台と増加傾向を示していることです。また、マスコミを賑わせているパチンコやギャンブルが原因の犯罪が後を絶ちません。

周知の通り、風営法22条1項5号によれば「18歳未満の者を営業所に客として立ち入らせること」が禁止され、違反した場合には「1年以上の懲役若しくは100万円以下の罰金(または、これらの併科)」(同法50条4号)と定められています。

また、健康増進法25条では「学校、体育館、病院、劇場,観覧場、集会場、展示場、百貨店、事務所、官公庁施設、飲食店その他の多数のものが利用する施設を管理する者は、これらの利用する者について、受動喫煙(室内またはこれに準じる環境において他人のたばこの煙を吸わされることをいう。)を防止するために必要な措置を講ずるように努めなければならない」としています。

香川県には現在89件(約3万数千台)のパチンコホールがあり、その内82件が貴団体に所属しています。香川県にも相当なパチンコホール利用者数があることから、また、特に青少年のパチンコ依存被害を防止し未成年者や妊婦などから受動喫煙の被害を守るために貴団体の果たす役割は非常に大きいものと思われます。

以上のことから、「要請の趣旨」の内容を貴団体構成員に徹底するよう要請します。

県警本部への要請書

パチンコホールに対する18歳未満入店の防止対策を求める要請書

  • 2012(平成24)年7月2日
  • 香川県警察本部
    藤本隆史 様
  • クレジット・サラ金被害者の会=高松あすなろの会
  • 依存症問題対策全国会議
    事務局長 弁護士 吉田哲也
要請の趣旨

香川県内のパチンコホールにおいて、18歳未満の入店を防止するための実効性のある対策が講じられるように、適切な指導をされたい。

要請の理由

風営法22条1項5号によれば、「18歳未満の者を営業所に客として立ち入らせること」が禁止され、違反した場合には「1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金」(または、これらの併科)が定められる犯罪に該当するとされる(同法50条4号)。

これらの条項は、「善良の風俗と清浄な風俗環境を保持し、及び少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため・・・年少者をこれらの営業所に立ち入らせること等を規制するとともに、風俗営業の健全化に資するため、その業務の適正化を促進する等の措置を講ずることを目的と」(同法1条)して定められたものである。

ところが、初めてパチンコホール(以下、「ホール」という。)に入店した年齢についてのある調査では、18歳未満と回答した者が全体の約24%を占めており、多数の18歳未満の者がホールに入店していることは、公知の事実となっている。各ホールは各利用客が18歳以上であることの確認をしておらず、同法22条1項5号は、事実上機能していないといわざるをえない。

近年、たばこによる未成年者の健康増進対策として、年齢確認のための措置が講じられ、重大な成果をあげている。

そこで、ホールにおいても、18歳未満の入店を禁止する法を遵守させ、その立法目的を実効化するための適切な対策を講じることを求めて、本要請に及んだ。

  • 以上

県知事への要請書

パチンコホールにおける受動喫煙防止対策を求める要請書

  • 2012(平成24)年7月2日
  • 香川県知事 浜田恵造 様
  • クレジット・サラ金被害者の会=高松あすなろの会
  • 依存症問題対策全国会議 事務局長 弁護士 吉田哲也
要請の趣旨

香川県内のパチンコホールにおいて、受動喫煙を防止するための必要な措置が具体的に講じられるように、適切な指導をされたい。

要請の理由

健康増進法25条によれば、「学校、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、事務所、官公庁施設、飲食店その他の多数の者が利用する施設を管理する者は、これらを利用する者について、受動喫煙(室内又はこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わされることをいう。)を防止するために必要な措置を講ずるように努めなければならない。」とされている。

そして、受動喫煙による健康への悪影響については、科学的に明らかにされており、厚生労働省の2010年(平成22年)2月25日付け健康局長による都道府県知事等に宛てた「受動喫煙防止対策について」と題する通知(健発0225第2号)により、受動喫煙防止措置の具体的方法として、「多数の者が利用する公共的空間については、原則として全面禁煙であるべきである」、「全面禁煙が極めて困難な場合等においては、当面、施設の態様や利用者のニーズに応じた適切な受動喫煙防止対策を求めることとし、将来的には全面禁煙を目指すことを求める。」として、「喫煙可能区域に未成年者や妊婦が立ち入ることがないように、措置を講ずる必要がある。」と指摘するなどして、各部門における受動喫煙対策を推進されている。

一方で、全国に1万件以上、香川県では82件存在するパチンコホール(以下、「ホール」という。)は、同健康増進法25条の「その他の多数の者が利用する施設」に該当するところ、1670万人(レジャー白書2011)いるといわれるホール利用者について、受動喫煙防止措置が講じられているホールはほとんど存在しない。

加えて、前掲通知でもその必要性について指摘のあった、喫煙可能区域に「未成年者や妊婦が立ち入ることがないよう」な措置は全く講じられていない。また、このようなホール内の環境は、業務命令により喫煙可能区域への立ち入らないことを選択することのできないホール労働者の健康を著しく阻害しており、看過することができないものである。

以上のホールの現状に鑑みれば、「国民の健康増進」という健康増進法の立法目的を達成し、「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」などの国際的な取組みなどに照らし、貴庁として、各ホールあるいはホールの加入する各業界団体等に対する指導を徹底すべきであるので、本要請に及んだ。

  • 以上

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