改正貸金業法の早期完全施行等を求める意見書を政府等に提出することを求める件

陳情書

  • 反貧困全国キャラバン香川県実行委員会
    委員長
    弁護士 兼光弘幸

    連絡先
    高松市磨屋町5-9 プラタ59 のぞみ総合法律事務所

    TEL
    087-811-0177
    同副委員長
    司法書士 西尾和之
    クレジット・サラ金被害者の会(高松あすなろの会)事務局長
    鍋谷健一
    全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会 会長
    山地秀樹
    社団法人 香川県労働者福祉協議会 専務理事
    杉林利夫
    香川大学 経済学部 教授
    吉田誠
    弁護士
    犬伏優子
    弁護士
    松井創
    弁護士
    山本寛之
    弁護士
    西村宏
    弁護士
    北村亜矢子
    弁護士
    加藤創一
    弁護士
    久保田仁
    弁護士
    坂田大祐
    司法書士
    岩野哲
    司法書士
    井上順一郎
    司法書士
    松内邦博
    司法書士
    宮脇征志
    司法書士
    柴田吉郎

第1 件名

  • 改正貸金業法の早期完全施行等を求める意見書を政府等に提出することを求める件

第2 陳情の趣旨(要旨)

地方自治法第99条の規定に基づいて 町議会が国会及び関係行政庁に対して、

  • ①全ての人が多重債務に陥らないように、そして、
  • ②現に多重債務者となっている者が早期に救済されるよう、

下記の施策を国に対して求める意見書を提出することを採択していただくよう陳情します。

なお、2月1日現在の全国の地方議会での採択状況は別紙「意見書採択済自治体一覧」のとおりです。

  • 1 改正貸金業法を早期に完全施行すること。
  • 2 自治体での多重債務相談体制の整備のため相談員の人件費を含む予算を十分確保するなど相談窓口の充実を支援すること。
  • 3 個人及び中小事業者向けのセーフティネット貸付をさらに充実させること。
  • 4 ヤミ金融を徹底的に摘発すること。

第3 陳情の理由

1 深刻な多重債務問題

わが国では、消費者金融の利用者は1000万人を超え、クレジットカードの発行枚数はおよそ3億枚、消費者信用残高は70兆円を超え、家計の最終支出に占める消費者信用の割合は4分の1にのぼります。

このような中、多重債務問題が深刻化しています。消費者金融から3社以上の借入れがある利用者は300万人、200万人以上が3か月以上に亘って返済を滞り、個人の自己破産申立件数は2003年のピーク時には約24万件にも及び、過酷な取立て、多重債務を苦にした夜逃げ、自殺が跡を絶ちません。

これら深刻な多重債務問題の大きな要因となってきたのが高利による貸し付けです。

2 国民的な運動の成果としての貸金業法改正

そのため、2006年には高金利の引き下げを求めて法曹界や労働者福祉団体・被害者団体などが結束し、幅広い国民的な運動を繰り広げ、341万筆にも及ぶ請願署名や43都道府県、1136市町村議会での意見書採択などにより世論、政府を動かし、最終的に2006年12月、貸金業界等の抵抗にも拘わらず、貸金業法の画期的な改正という成果を挙げました。

そして、政府が設置した多重債務者対策本部は、最終的に

  • ①多重債務相談窓口の拡充、
  • ②セーフティネット貸付の充実、
  • ③ヤミ金融の撲滅及び
  • ④金融経済教育

を柱とする多重債務問題改善プログラムを策定し、現在では多くの自治体も多重債務問題に取り組み、官民が連携して多重債務対策を実施した結果、多重債務者が大幅に減少し、自己破産者数が2008年の自己破産者数も13万人を切るなど多重債務対策は確実に成果をあげつつあります。

そして、出資法の上限金利の引下げ、収入の3分の1を超える過剰貸付契約の禁止(総量規制)などを含む改正貸金業法が完全に施行されれば、高金利、過剰与信等が是正され、政府、自治体の多重債務対策と相俟って、多重債務問題はさらに改善されることが予想されています。

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しかし、一部に、消費者金融の成約率が低下しており借りたい人が借りられなくなっている、特に昨今の経済危機や一部商工ローン業者の倒産などにより、資金調達が制限された中小企業者の倒産が増加しているなどと主張して、改正貸金業法の完全施行の延期や貸金業者に対する規制の緩和を求める勢力もあります。

しかるに、1990年代におけるバブル崩壊後の金融危機の際には、貸金業者に対する不十分な規制の下に商工ローンや消費者金融が大幅に貸付けを伸ばし、その結果、自殺者や自己破産者が急激に増え、多重債務問題が深刻化した事実があり、改正貸金業法の完全施行の先延ばし、金利規制などの貸金業者に対する規制の緩和は再び自殺者や自己破産者、多重債務者の急増を招きかねず、許されるべきではありません。

かつて、消費者金融の創業者一族が日本の長者番付の上位を占めていたことからも分かるとおり、高金利は持たざるものから持てるものへの巨大な富の移転をもたらすものであって、持たざるものはさらに貧し、富めるものは益々富むという構図を産みます。

また、経済的困窮者であればあるほど高金利を徴求しなければならないという主張がありますが、経済的困窮者ほど返済能力が無いことからすれば、そういった者が高金利で借金をした場合、その者を待ち受けるのは破綻しかありません。

我々は、日頃、多重債務者の支援・救済活動をしておりますが、その活動を通じて、多重債務者の保証人やその家族が財産を収奪される姿を何度も目の当たりにしてきました。その我々の目から見て、今、多重債務者のために必要とされる施策は、相談体制の拡充、セーフティネット貸付の充実及びヤミ金融の撲滅などです。

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そこで、国に対し、以下の施策を求める別紙の意見書を国会及び関係行政庁に対して提出することを採択していただくよう、ここに陳情する次第であります。

  • (1) 改正貸金業法を早期に完全施行すること。
  • (2) 自治体での多重債務相談体制の整備のため相談員の人件費を含む予算を十分確保するなど相談窓口の充実を支援すること。
  • (3) 個人及び中小事業者向けのセーフティネット貸付をさらに充実させること。
  • (4) ヤミ金融を徹底的に摘発すること。
  • 以上

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