クレジット・サラ金・ヤミ金や生活に困ったら高松あすなろの会 - 『あすなろ通信』2010年10月第156号 -

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『あすなろ通信』2010年10月第156号

発行
高松あすなろの会
主な記事

武富士破綻 過払い金返還の減額を許してはいけない!

当あすなろ通信前回号(第155号 2010年8月)にて、「武富士のいま」と題し、武富士の危機的状況をお伝えしていました。その文末は、「いよいよXデー?」と締めくくっていましたが、9月28日、武富士が会社更生手続きを東京地裁に申立て、図らずも翌月に破綻してしまいました。

武富士に関する事件はいろいろありました。武富士に批判的なジャーナリストに対する「盗聴事件」では、元会長が逮捕されました。また、聴覚障害者に対する取立て、債務者の子供を小学校前で待ち伏せ、支払い義務のない親族に対する請求(第三者請求)など、強引な取立て行為も問題になりました。これら強引な取立ては、社員に対する厳しすぎるノルマが原因であることも報道され、武富士本社の問題も指摘されました。

当会が関わった問題では、「取引履歴改ざん」問題が忘れられません。

2001年7月、A子さんは特定調停の申立てをしました。当時は取引履歴の開示が義務ではなく、特定調停で取引履歴を取得するしか手だてがありませんでした。特定調停に各業者が提出してきた計算書(利息制限法に引き直した計算書)を裁判所でコピーしてもらってきたところ、武富士とディック(現CFJ)の計算書がどうも変なことに気づきました。利息制限法での計算書でしたので、約定残元金よりも元金は大きく減っていましたが、どちらも取引が長く過払いが予想されたのですが、なぜか過払いにはなっていませんでした。

ちょうどその頃、消費者法ニュースに「武富士の取引履歴改ざん」の記事が掲載されていました。改ざんを見抜く方法として「業者が出してきた利息制限法引き直し計算書を約定利率に戻す"逆計算"をすること」が紹介されていました。

A子さんは、たまたま武富士の契約書を持っていたため、取引期間のあらかたの利率が判明したので、パソコンで逆計算を試みました。約定利率に戻すと本来の約定の取引になるはずです。

結果、A子さんの借り入れ限度額は50万円だったにもかかわらず、最終残元金が69万円にもなっていました。まさかと思いましたが、取引履歴の改ざんが疑われました。

そこで、A子さんは武富士に対して約定履歴の開示を求めましたが、武富士はこれを拒否してきました。ディックの履歴も改ざんの疑いが残ったまま、結局A子さんの特定調停は不調(不成立)に終ってしまいました。(ディックの件は、後に、改ざんの損害賠償和解金も含め、過払い金を返還させた)

A子さんの武富士の取引履歴改ざん疑惑は、ジャーナリストの三宅勝久さんが週刊金曜日に「武富士残酷物語」と題した武富士の数々のひどい問題を告発した記事の一部として掲載されました。武富士はこれら記事全てを事実無根として、三宅さんと週刊金曜日に対し計1億1000万円の損害賠償請求訴訟を起こしてきました。

この裁判の中で、A子さんの約定履歴が開示されてきました。検証の結果、特定調停に出されていた計算書は2箇所の支払いが削除されていたことが判明しました。この裁判は、1審の東京地裁から3審の最高裁まで「記事はすべて事実、または事実と推認される」として、三宅さんと週刊金曜日の完全勝利で確定しました。

改ざん部分に関する三宅さんの記事の一部を紹介します。

一方、武富士内部からも、計算書の改ざんを裏付ける証言がある。元社員のD氏は、職場だった不良債権を扱う部署で、計算書の改ざんが行われるやりとりを、少なくとも10回は目撃し、「改ざんは日常的に行われていた」と言う。改ざん作業は調停ネゴシエーター(交渉役)の社員を中心に進められていた。たとえば、こんな風だ。

社員

「(調停を申し立てられた顧客の計算書を見て)これ過払い50万円出ている。どうしよう」

交渉役

「(計算書を指して)これ変えていいですか?」

社員

「任せます」

交渉役

「(出来上がった計算書を示して)ここからここまでいじりましたよ」

この記事も、「事実または事実と推認」と判決されていますので、武富士が組織的に改ざんを行っていたことを最高裁が認定し確定しているのです。

このような武富士は、市場から撤退して当然と言えますが、会社更生法適用は、「過払い逃れ」の手段との声も広がっています。創業家武井一族の資産は、かつて数千億円と言われていました。現在の資産はどのくらいなのかわかりませんが、それでも一般庶民からするとかなりの資産があるはずです。創業家一族がグレーゾーン金利で蓄えた資産を持ったまま、会社更生で過払い金返還を大幅減額して会社をやり直しても、社会的に信用される会社になるわけがありません。

武富士の会社更生は、早急に破産手続きに移行させ、創業家一族を始めとした経営者の資産も整理対象にすることが今回の適切な措置ではないでしょうか。

緊急「武富士110番」を全国の被害者の会で実施中

当会も加盟している全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会では、緊急「武富士110番」を実施しています。

当会は、9月29日より当面の間実施しています。

武富士に過払い金返還請求中だった当会会員の声

私は武富士と昭和の時代から取引があり、再計算すると過払い金が利息も含め366万円になっていました。そこで本年3月、武富士に対し過払い金返還請求を提訴いたしました。何度か弁論期日が開かれましたが結局和解の話はまとまらず、9月30日に終結して判決言渡しとなる見込みでした。

私は、銀行にも借り入れがあり、現在も毎月5万円を払っており、まだ350万円残っています。定年後雇用延長していただいていた会社勤めも今年で終ってしまい、収入がなくなったので、毎月の支払いがたいへんになっていました。退職金は家の修繕費でなくなってしまい、年金はまだ少ししか出ていません。武富士から過払い金を返還してもらえると、銀行の残債務は一括で払えて完済でき、今後の生活がかなり楽になるので、私は判決言い渡しを心待ちにしていました。

今回の武富士の会社更生法申請により、判決が出される寸前で裁判は中断となってしまい、私の生活設計は大幅にくるってしまいました。

今後どうなるか現時点では全く不明ですが、今回の武富士のやり方には大変腹が立っています。報道等で過払い金の大幅カットが言われており、先日の債権者集会でも保全管理人が「大幅カットの可能性を改めて明言」したと聞いています。

ふざけないでください! 過払い金は私たちのお金です! 過払い金は法律にうとかった私たちが武富士に取られていたお金です。武富士の経営者は、自己資産を売却してでも過払い金を私たちに全額返してください。

私はいま、とても困っています。

第3回貧困・多重債務・自殺対策ネットワーク香川研修会: 毎日新聞の紙面より

当会も参加している 「貧困・多重債務・自殺予防ネットワーク香川」の、第2回目の研修会が開かれました。

ギャンブル依存、自殺予防テーマに相談員や法曹関係者が研修会 「変わる」「受け入れる」バランス重要 滝口・大谷大教授が講演 経験者や家族の体験談も 高松

弁護士や精神科医などからなる「貧困・多重債務・自殺予防ネットワーク香川」が、高松市林町のサンメッセ高松で、ギャンブル依存と自殺予防をテーマにした研修会を開いた。相談員や法曹関係者ら約70人が集まり、ギャンブル依存の経験者や家族の体験談、専門家の話を聞いた。

研修会では、ギャンブル依存症からの回復や家族援助などに詳しい大谷大文学部の滝口直子教授が講演。オーストラリアやカナダ、香港などの調査から、ギャンブル依存の人が自殺のハイリスクグループに入ることを指摘。その上で、ギャンブル依存の人との接し方などを話した。

大谷教授は「『変わることを促す』ことと、『受け入れる』ことのバランスが重要」と指摘。ただ「変わることは『あなたは悪い』、受け入れることは『今のままでいい』という誤ったメッセージを伝える可能性もあり、非常にバランスは難しい」とした。その上で「まず、受け入れることをしなければ、本人が変わることを促せない」などと話した。

また、ギャンブル依存症の経験者や家族も体験談を話した。

香川県内の40代男性は、パチンコなどにはまって消費者金融からの借金を繰り返し、飛び降り自殺をしようと、ビルまで行った経験などを話した。その後、妻が持っていた新聞記事で紹介されていたギャンブル依存症からの回復を目指す自助グループ「GAハッピー高松グループ」に参加し、立ち直り、借金も来夏までに完済できるめどが立ち、妻からの信頼も少しずつ回復しつつある現状を話した。

次回のレクリエーションは瀬戸内国際芸術祭 小豆島です

前回レクリエーションの「瀬戸内国際芸術祭」女木島は、快晴に恵まれ、いろいろな作品を見学し、名所も訪問できて、参加したみなさんに喜ばれました。

次回のレクリエーションは、「小豆島」へ行きます。

小豆島の芸術際は、肥土山・中山地区に作品が集中しています。ここを見て回るだけでも、いい運動になるハイキングコースのようになっています。

またこのあたりは、「中山千枚田」が有名です。斜面に800枚もの細長い田んぼが重なり合う棚田のことで、「日本の棚田100選」にも選ばれているそうです。

土庄港から土渕海峡(ギネスブックに認定されている世界一幅の狭い海峡)を見学(ここにも1作品あり)し、その後車で移動して肥土山・中山地区を徒歩で回ります。

参加希望の方は事務所までご連絡をください。

実施日
2010年10月16日()
集合場所
高松港 小豆島土庄行きフェリーのりば
集合時間
あさ8時30分
各自用意
乗船料(往復1,340円)
芸術祭個別鑑賞入場料(300円程度)が必要な作品もあり
弁当・飲食物類(高松駅にスーパーコンビニあり)
雨具等

年会の予告

昨年大好評だった、「南ファミリー劇団貸切公演年会」を、今年も南ファミリー劇団のご厚意により実施したいと思います。12月中旬以降の金曜日または土曜日の夜を予定しています。

次号あすなろ通信(11月末〜12月初頭発行予定)で正式に日時をご案内いたします。

特定調停・過払い金返還請求勉強会

毎週月曜日(月曜が休日の場合は翌火曜日)午後7時00分より、当会事務所にて特定調停・過払い金返還請求の勉強会をおこなっています。「継続は力なり!」毎週かかさず参加しましょう。

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